神大滝林道1
ライダー御用達の某地図に「超ハードなガレ場あり 腕に自信のある人のみ通行可」と記されている
道がある。私が運転免許を取得して間もない頃の年度版には「自然の強さを全身で知る」などとある。
この林道の存在と荒れっぷりの凄まじさは以前から耳にしており、いつかは訪れようと思っていたが距
離が1kmと短く、ここをターゲットとするには少々物足りない気がしたので未踏のままであった。しか
し魑魅魍魎がうごめき犯罪の温床となっているとされる某巨大掲示板群の廃道スレッドにて廃道の"廃"
のセクションが濃縮されており腕試しにどうか?という書き込みがあったのをみて、やはり避けては通
れない道なのだと思い急遽現地へ赴くことにした。
天下の大動脈、国道1号鈴鹿峠越えの真っただ中に |
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![]() 道端の桜が満開である。自然の厳しさはまだ感じない |
![]() 標高が上がったところで舗装が途切れた。 |
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路面状況は多少はガレているもののハンターでの通 |
しかしその目論見はすぐさま砕け散ることとなる。見事なまでのV 字溝と化した道の先に岩の壁が立ちはだかっていたのだ。画像だとた いしたことないように見えるかもしれないが、岩の高さは私の腰から 胸くらいあり角度も60度から80度くらいはありそうである。助走を つけて一気に登ってしまいたいところだが岩までの路面がこれまた非 常によろしくない。更に山の方から水がしみ出してきているのか岩が ヌレヌレなのである。これだけの悪条件が重なった難所を目の前にし て、ライダー御用達の某地図の「自然の強さを全身で知る」のコメン トは決して大袈裟では無く、重く五臓六腑に響き渡ることとなった。 はっきり言えば現時点でハンターに乗ったまま越えられるテクニッ クは私には無い。度胸で突っ込んでも弾き返されるか最悪ハンターご とバク転して、ハンターも私も自走不可となるケースが予想される。 ここを越えればすぐそこに峠があるというのに。 |
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![]() 決して放置バイクではない。 |
そこで一番無難な方法、ハンターを持ち上げること |
奮闘すること30分。なんとかバイクを引っ張り上げ ることができた。この時点で本日全ての筋力を消費し たと言っても過言ではない。しかしながら峠に到達す ることができた。峠さえ越えられればあとは下るのみ である。どんなガレ場も段差も万有引力の法則に従っ て下っていけばいいのである。使うべきところでドー ンと使う。資産も筋力もかくあるべきなのである。 神大滝林道2へ続く |
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