古坂峠再び3
突貫工事の甲斐があって見事に二台のハンターを崖 の上に登らせることができた。グロメク氏と固い握手 を交わししばし休憩をとる。それにしても81式ハンタ ーを後ろから押したグロメク氏はタイヤの掻いた土に まみれたが、05式ハンターを押した私は全然土にまみ れることがなかった。81式ハンターはオーバーサイズ のタイヤを装着していたせいでサスがあまり沈まなく なっていたのである。不幸にもこのせいでグロメク氏 は思いきり土を浴びることとなってしまったのだ。 この日の探索でサスの重要性を嫌がおうでも痛感させ られたのであった。 |
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なおも難所は続く。第二ヘアピンから第三ヘアピン までの途中には道路の真ん中に木が生えているのだ。 昨年はトンネル南側よりこの箇所まで進んできたのだ が、この道路に鎮座する木に嫌気がさして屈服させら れたのである。枝の葉は全て枯れてしまっているのだ が、それにしてもとんでもないところに生えているも のである。即壁側にわずかにスペースが空いていたの で迷うことなくそちらにラインをとるが、根っこの部 分が三十センチ程の段差になっており、悲しいかなハ ンターの最低地上高では即座に亀の子状態になってし まうのであった。最大のウィークポイントである。 |
![]() 一人で持ち上げるのはやや辛い |
![]() 05式ハンターも亀の子状態に |
![]() 結局二台とも二人がかりで持ち上げて通過した |
続いて第三ヘアピンである。昨年にハンターで到達 できた地点まであと数十メートル程だがこの区間も全 く油断を許さない。しかし植生の猛威が全く無いこと、 先行した同好の有志が開拓したのであろうか、全く苦 労すること無く通過することができたのだ。 また、ちょうどその昨年のハンターでの到達地点に 「よみがえれ古坂峠」と書かれた手作りの看板が立て かけられていた。道を切り開いていった有志によるも のであろう。今回は何度もその恩恵に授かることがで きたお陰でここまでハンターでやって来れたのである。 |
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そして05式ハンターと81式ハンターは古坂峠に到達することができた。 トンネル北側よりの逆ルートでの踏破成功である。峠にて再びグロメク氏 と固い握手を交わす。それにしても昨年にあれだけ苦汁を舐めさせられ続 けた植生の猛威がここまで無くなっていたことに少し寂しさを感じてしま ったのであった。それでも突破はほぼ不可能であると思っていたこの廃道 を通り抜けることができたのは、やはり先行した有志による開拓があって こそのものであると言えよう。この場を借りてお礼を申し上げたい。 そしてここまで途中で引き返しても良いからと言って連れて来られたグ ロメク氏と05式ハンターである。最初は本気で後悔していたと思われるが 途中クレバーな判断に大いに助けられた。二台で無ければ逆ルートでの踏 破は叶わなかっただろう。ただただ感謝である。 |
はてさて納車一ヶ月でいきなりホームラン級の廃道 |
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