大又林道

 大又林道はハンターを入手して初めて一泊二日のキャンプツーリン 
グをした際に訪れたので印象が深い。国道425号池原ダム湖畔の備後
橋を起点とする備後川林道を西へと進むと道が二手に別れる。一方が
佐渡林道、もう一方がこの大又林道である。
 分岐を大又林道に取るといきなりこのようなトンネルのお出迎えで
ある。ダート路のトンネルを通過するのは恥ずかしながらこの時が初
めてだったので突入するのに相当躊躇した。轍部分には水が溜まって
おりトンネル内にはもちろん照明なんて気の利いたものは無い。
 意を決して内部へ突入。予想はしていたが中は蝙蝠の巣であった。
内部も水浸しであり、拳大の石が転がってたりするので油断をしてい
ると転倒である。このような真っ暗で蝙蝠の巣と化している所でコけ
るのはなにがなんでも勘弁である。


  トンネルを越えると鬱蒼と茂った森の中を谷沿いに
 進んで行く。小雨が降っていたのもあり、かなりジメ
 ジメ湿っぽい。路面は木の葉が堆積しており滑り易か
 ったが、石がゴロゴロ転がっているわけでもないので
 難なく走ることができた。
  途中、このように路が決壊しているところがあった
 ので四輪では厳しいと思われる。人気も全く無くすれ
 違う車両も皆無で更に小雨も降っているので寂しさ倍
 増である。しかしながら、この雰囲気がなんともよい。


 森を進んで行くとまたもやトンネルが出現する。先程 
のトンネルと比べて明るく広いので全く問題なく突入す
ることができた。
 ハンターを購入して以来、このような林道や廃道走行
に興じるようになったのだが、その際に様々な形や大き
さのトンネルが現れるのも一つの楽しみである。それま
では国道418号の通行不能区間にある二股トンネルに震
え上がっていたが、それを上回る強烈なトンネルに出会
うことができるのだ。先程の蝙蝠の巣と化していたトン
ネルはかなりポイントが高く満足であった。


  トンネルを抜けてしばらく進むとゲートが現れる。
 「開けたら閉めておいてください」と書かれていたが、
 開きっ放しである。仕方が無いので閉めようとしたら
 ゲートが壊れていて閉めることができなかった。
  このゲートのあるところに一台のジムニーが停まっ
 ていてその持ち主と少し話をした。どうやら私と同じ
 林道や廃道走行に興じる好きモノのようである。
  このゲートを過ぎるとやがて舗装路となり国道42号
 へと接続する。この後、佐渡林道へも行こうか迷った
 が、矢ノ川峠を目指すこととした。


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